2023.05.21

遺言

デジタル遺言制度の創設について

こんにちは。富山の行政書士法人 SRS結 片山です。

 

先日の新聞に【デジタル遺言制度を創設へ 政府、ネット作成・署名不要 円満相続を後押し】という記事がありました。

 

 

政府は、法的効力がある遺言書をインターネット上で作成・保管できる制度の創設を調整し、署名・押印に代わる本人確認手段や改ざん防止の仕組みをつくり、デジタル社会で使いやすい遺言制度の導入により円滑な相続につなげるというものです。

 

また、法務省が年内に有識者らで構成する研究会を立ち上げ、2024年3月を目標に新制度の方向性を提言し、法相の諮問機関である法制審議会の議論を経て民法などの法改正をめざすとのことです。

 

先般より、法務局での「遺言書保管制度」の開始や、自筆証書遺言の要件緩和(・財産目録はワープロなどで作成してもよい・財産目録は通帳のコピーや不動産の登記事項証明書等でもよいetc)などによって、ご高齢の方でも遺言書を作成しやすくなったかと思いますが、今般のデジタル遺言制度の創設によって、今後さらに遺言書を作成しやすくなるかと思います。

 

一方、インターネット上で作成ができることや、署名が不要で遺言書が作成できるということで、「本人はPCなど使える状態ではなかったのでは?」「本当に本人の意思だったのか?」「誰かの意図で作成されたのではないか?」という類のトラブルも発生してしまうのではないかと考えます。

 

デジタル遺言制度が創設された時にも、行政書士として遺言者に対して適切な助言をおこない、のちの争族とならないような遺言書作成の一助となれるように、今後の制度創設の進展を注視していきたいと思います。

 

お気軽にお問い合わせください。