2022.08.15

成年後見

成年後見制度の利用促進に向けて

こんにちは。富山の行政書士法人 SRS結 片山です。

 

本日は「成年後見制度」についてお話をしたいと思います。

 

認知症や知的障害等により、判断能力が低下された方を支援する「成年後見制度」について、法務省が民法改正に向けた検討を始めているとのことです。

 

現在の成年後見制度の仕組みでは、いくつかの課題が指摘されています。

・成年後見制度の利用を開始すると、本人の判断能力が回復するか亡くなるまで、やめられない
・後見人の途中交代は正当な理由が必要であり、原則最初に決まった人物が継続する
・親族が後見人に就くことが難しい    などです。

 

例えば、「不動産の売却処分」や、「遺産分割協議」などを本人が単独で行うことが困難な場合に、成年後見制度を利用を検討するというケースがありますが、就任した後見人が上記の手続きを完了させた以降も、継続して後見人が付いてしまいます。

 

“本人にとって必要な時に、必要な範囲でのみ利用できる制度とするべき” との指摘もある中で、柔軟な制度利用が可能となるように、見直し検討をしていくとのことです。

 

「不動産の売却処分」や「遺産分割協議」など、ピンポイントで後見人へ依頼することが可能になれば、成年後見制度の利用も促進されるのではないかと考えられます。

 

なお、後見人は「財産管理」だけではなく、「身上保護」についても本人の代理人として様々な支援(入院・入所等に関する手続きや、本人の医療・介護サービス等についての意思決定支援など)をおこないます。本人に身寄りがない等の理由により、従来通り継続的な支援が必要な方も多くいらっしゃいます。

 

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